最近の古書達 

こんにちは☆

松浦です。


一夜にして雪が溶けたベルリン、
先週末は川や湖が凍ってスケートリンク並でしたが
急に春になったのでしょうか。

お天気で、気温が+3度もあると
あったか〜い♫と感じ、
どこまででも歩けそうな気がします。

ところで、
今週も素敵な古書がいくつか入荷いたしました。

中でも凄いと思ったのが
今陳列しております
手書きの本?!なのですが、



白紙の本に日記のような使い方をしたものと思われますが
もう字が上手すぎて....
神の域です。

それから、



絵が上手すぎるご本も入荷しております。



昔のドイツは
現代のドイツよりさらに寒かったでしょうから

長い冬の間
アーティスト達は室内に籠って
制作に専念できたのでしょうかね。


ところで、上でご紹介した
北方ルネサンスのすごすぎる巨匠
デューラーの作品集の中から、

1点クローズアップいたしますが、



”茨の冠の祝祭”
(独)Das Rosenkranzfest

という作品です。

マリアとイエスが
教皇ユリウス2世と神聖ローマ帝国皇帝マクシミリアン1世に
冠を授けるシーンが描かれております。

よく見るとデューラー自身もこの場面に描かれているのですよ。
木陰に...

デューラーの作品のこういう部分を
見る度に、

そのナルシストっぽい所が
気になります(笑)

しかも
茨の冠の祝祭の完成時
”かつてこんなに素晴らしい聖母子の絵は存在していない”
と言っちゃっていますし。


それと、かの有名な
自らの肖像をキリストに見立てて描いたという
肖像も本書にのっておりますが

それまで、画家の肖像は斜めを向いているのが
より一般的で
真正面をじっと見ているのはイエス様の絵ぐらいでした。

なので、当時
この聖なる角度?で自分を描いたというだけでも
”うわ..."

という印象だったかもしれませんが、
デューラーは自分の毛髪の色までブロンドから茶色に変えて
イエス様っぽくした自分を描いています。


しかし
これぐらい凄い画家先生であれば
創造主として天地を創造した神様と同じとまでは言わずとも
他の人にはつくれない物を作ったわけですから

冒瀆だ!
と批判される事にはならなかったのでしょうね。