Narrenkappe=道化帽
をかぶった愚者として描かれる人々の行いを
客観的に見る事のできる
興味深い古書が再入荷いたしました。
書籍名
Die Holzschnitte zu Sebastian Brants
Narrenschiff
内容は風刺詩人セバスチャン•ブランツによる作品
”阿呆船”
(Das Narrenschiff /The Ship of Fools)
に掲載のある木版画集
となっております。
Sebastian Brant(1457 –1521)
Sebastian Brantは
風刺文学作品として
16世紀ヨーロッパにおけるベストセラーとなった
『阿呆船』(あほうせん)の著者として有名な風刺詩人です。
このオリジナルの作品では
木版画の挿絵で表現されるのは、
愚者達が舟で愚者のパラダイスナラゴニアへ向かうところであり、各図版には教訓や詩が書かれておりました。
この作品を通じて
当時の世相やカトリック教会の退廃・腐敗、
教会に対する批判を訴えていたようです。
阿呆船はmedieval art(中世のヨーロッパの芸術)や文学、そしてとりわけ宗教風刺の影響を受けており、舟を意味するラテン語の”navis”と教会の身廊を意味する”nave”も掛かっております。
これら道化師のような格好で描かれた愚者の象徴は
”Saint Grobian”という
架空上のキャラクターでありますが
この Saint Grobian は下品で愚かな人間の守り神
”愚者の守護聖人”の意味があるようです。
本書には121枚の図版が掲載されており
各図版の教訓の解説はP135〜P162にございます。
例 P92ページ、
うっとりと鏡を眺める女性の姿が描かれておりますが彼女が腰掛けている場所は
悪魔のもつ棒の先です。
”傲慢さ”や”虚栄心”に心を囚われるという事は
悪魔の手の中にいるも同様。
彼女の下にはすでに地獄の火が差し迫っています。
他にも神への冒瀆をテーマとするものなど
過激な表現を所々に含みますが、
これらの絵の影響力により
その後の作家が
阿呆船の挿絵をもとにした
タロットのデッキを製作したり、
阿呆船のエピソードから映画が作られたりと
しっかり芸術としても継承されています。
抽象的でちょっと不気味で、
どこか現代にも通じるところがあるような愚行の数々を表すシュールな一冊です。
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