エジプト学者、歴史小説家の興味深いご本です。

こんにちは☆

松浦です。

先週入手したご本から、今ようやくご紹介のチャンスを掴んだ
格好良いご本を少しご紹介したいと思います。





あまりにも豪華なこのシリーズは1から3巻で完結する
歴史小説”Die Nilbraut”
とタイトルされるご本です。

舞台は、現在
ミート•ラヒーナという村に遺跡として存在する
古代王朝のMemphis (メフィス)
そこで起こった出来事のようです。



作者は自らもエジプト学者である歴史小説家の
ゲオルグ・エーベルス。

ドイツでは、作家としてもですが
エーベルス・パピルス(Ebers Papyrus)という


最も古くて貴重な古代パピルスを購入した人としても
有名な方です。
(このパピルスは発見された中で最も古い医学文書のひとつです)

ちなみに上の写真にある、彼の名前が付けられたパピルスは
古代エジプトでの癌の治療法についての記述で現在はドイツ、フライプツィヒの図書館に保管されています。

この文字は読めませんが
癌の治療としては”何もしないこと”が
そこには推奨されているそうです。。。

しかし、胃痛には何々を煎じて服用するとか、気管支の病気には
ハーブを温めてその煙を吸引するなど記されており大変興味深いものです。またパピルスには具体的な治療法の他には魔法や呪文まで記されております。

紀元前1550年にして、古代エジプト人は、心臓についての論文をかき全身は血管でつながっていることもまでも知り尽くした上で、
病は悪魔という考えがもあったようですね。


ご紹介中のご本に話を戻しますが
(本書はパピルスではございません、パピルス購入者=本書の作家です)

”Die Nilbrau”メフィスというのは古代エジプトの行政単位であったノモスという(上、下エジプト併せて42あった)小国家の内
下エジプトの”Aneb-Hetch ”の都であった地域です。

著書Die Schwestern (1880), Der Kaiser (1881)等に続き、
本書Die Nilbraut (1887〜)を通して一般の人々はエジプト学について触れる機会を持つ事ができました。

現代でも各国の言葉に翻訳され読まれる歴史小説です。
単品各種3500円で登録しております。



ーーーー追伸ーーーーーー
5月19日現在 本書の在庫は第2巻と第3巻になっております。