新しい時代に造られた古いご本

こんにちは☆

昨日たまたまテレビを見ていると、
ニュースで興味深い報告を耳にしました。

”1923年の今日ドイツではパンが1個
約150ユーロだったんですよ”という内容です。

当時はマルクでしたので€に換算しましたが
円でいうと15000円ということですよね。
パンが1個...!

戦争に負けて経済破綻した当時のドイツには何もありませんでしたから、パンを買うとしたら
15000円支払う程の価値があったのでしょうね。

ちなみに現在ベルリンでは
パン屋で一番安いパンを15円ぐらいで買う事ができます。
キャットフードの方が高いくらいです。



ここドイツにも大変な時代があったのですね。

ところで、
本日ご紹介するのは、
第一次世界大戦でそんなにボロボロになる前、
調子のよかった時代に書かれたご本です。




本書は
Bibliothek der Unterhaltung und des Wissens
のシリーズ1891年発刊の書籍です。
サイズ 約12cmx18,5cm (厚み約1.5cm)

内容は、Derwehte Spuren

Paul Henkes 著の探偵小説のようです。












このシリーズは異なる内容で
複数出版されております。

見開きのデザインはまさに図書館のような挿絵が入り、
中央に名前を記す為空白があったのでしょうか。











むらなくやけてておりますが、
ページの状態は良好で緩み歪みもございません。

1891年、このご本が造られた時代のドイツといえば
ビスマルクが辞職し、ヴィルヘルム2世の親政が始まった翌年ですね。
この頃ドイツの資本主義は重化学工業を中心に発展し
1910年までにはイギリスを抜いて
アメリカに次いで第二位の工業国になります。

それから余談ですが、
この時代オットー・リリエンタールさんというドイツの方が
頑張って空を飛ぼうとしていました。

現在の飛行機の羽のヒント
といいますか、ハングライダーのような滑空機をつくって彼は
2000回以上も挑戦し最後は失敗して亡くなったのです。

彼が世界で初めて有人飛行を成功させた記念すべき年はこの本が出版された年です。

(そのあと、エンジンが取り付けられ固定翼航空機の時代になるのですが)


そんな、
ドイツに新しい風が吹き始めた遠い昔から
現在まで残る希少なご本の1つです。
コレクションにいかがでしょうか☆