ハンズホルバイン 怖いけど見たい 死の舞踏。。。

こんにちは☆

松浦です。

インゼルのご本で
珍しいご本が見つかりましたのでご紹介したいと思います


★今日の日記にはちょっと怖い画像を含みますので★
ご趣味でない方はどうぞお控えくださいませ。


今典型的な死神といえば、
骸骨が鎌を振りかざした姿を
想像しませんか?



その定着したイメージはこれから紹介する芸術が
起源となっているのかもしれません,,,




フランス王国の王位継承をめぐる戦いで、
現在のフランスとイギリスの国境を作ったといわれる
”百年戦争”がありました。

その時代
戦争と飢饉だけだけでなく、黒死病(ペスト)も大流行し
埋葬も追いつかず
教会に運びきれない程
毎日人がたくさん亡くなる時期がありました。

生きている人々のやり場のない怒り、悲しみは
いつしかユダヤ人に向けられ、
ペストの流行はユダヤ人のせいだと思われはじめたのです。
これにより、さらには
信じられないほどの数のユダヤ人が殺害されました。

このような背景ですので
正気でいられなくなった方もそれは多かった事でしょう。

広場や埋葬場所では
半狂乱になって倒れるまで踊り続ける
という集団ヒステリーが起こり
その光景は「死の舞踏」と呼ばれるようになりました。


http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:Dance-death-altzenbach-17thC.jpg

そんな世の中の混乱からおよそ100年も後
ようやく物作りを行う余裕ができたのでしょうか。
芸術家たちはこの死の舞踏をテーマに作品を作り始めたのです。

絵画や彫刻等に
共通のテーマとして挙げられる
”死の普遍性”

王様も農民も
生前の身分や生活がどうであれ最後は皆
無に帰する

死の擬人化である骸骨はいろんな日常のシーンに予告無く現れ
突然死を目の前にした人々の様子が
様々なかたちで表現されております。



ルネサンス ドイツの画家
ハンス・ホルバイン氏は

そんな
『死の舞踏』木版画シリーズの作者として
版画史上に名を残す作家です。












Insel Bücherei Nr. 221







タイトルはHANS HOLBEINd.J.
BILDER DES TODES 41 Holzschnitte

発刊年 1977年






印刷業者内で版権が争われるほどの人気だったという
ホルバイン氏の木版画作品、



おぞましく、しかし
目が離せない程の惹き付けられるご本です。